ノロウィルスおよびその他ウィルス関連

ノロウィルスやその他のウイルス関連の論文です。

ノロウィルスおよびその他ウィルス関連
知らぬ間にリスクが潜む?固体表面に触れた手で顔に触る頻度を検証

ノロウイルスは手洗いを怠った感染者が触れた生活空間の固体表面から感染します。また、呼吸系の感染症は鼻粘膜に汚染された指との接触で広がります。日常生活の中で、私たちはどれほど頻繁に固体表面に触れた手で顔の粘膜に触れているのでしょうか?この記事では、これらの接触頻度について統計的に整理された論文を紹介します。

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トイレ利用時のノロウイルス感染リスク:効果的な対策とは?

ノロウイルスが流行する時期、トイレに入る際の感染リスクについて考えたことはありませんか? 多くの人が利用する公衆トイレでは、便座やドアハンドルなどの接触面にウイルスが付着していたり、場合によっては嘔吐物が残っていることもあります。ノロウイルスは非エンベロープ型ウイルスであり、固体表面上に長く生存することが知られています。米国アリゾナ大学環境科学部のAbney博士が率いる研究チームの最新の研究(2024年発表)では、トイレ利用後の自動手指消毒ディスペンサー(非接触型の手指消毒器)の利用がリスク低減に最も効果的であることが示されています。食品業界の品質管理担当者にも役立つ、実践的な知識と予防策を今回のブログでご紹介します。

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過去の事例から学ぶ:数日でホテル全体に広がったノロウイルス感染、始まりは1人の従業員(2021年スペイン)

 ノロウィルス感染は、ホテル、病院、クルーズ船、学生寮などの閉鎖的な空間で、1人の感染者から爆発的に拡大することがあります。ノロウィルスの唯一の宿主は人間であり、増殖場所は人の腸内のみですが、吐物や糞便を通じて環境に放出されると、環境中では非常に安定しています。これにより、水、食物、表面、嘔吐物、対人感染など多くの感染経路を通じて広がります。今回の記事では、スペインのリゾートホテルで一人の従業員から爆発的にホテル内に拡散したノロウィルス食中毒の事例を紹介し、その対策について詳しく解説します。

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ノロウィルス感染防除としてのトイレ徹底洗浄

ノロウイルスはレストラン、ready to eat 食品の製造現場、オフィス、公共施設、クルーズ船や高齢者施設など、さまざまな環境での食中毒の大きなリスク要因となります。特に衛生管理が徹底されていないトイレからの感染拡大も重要な要因の一つとなります。では、ノロウイルスのアウトブレイクを防ぐためには、どのような対策が効果的でしょうか?本ブログ記事では、クルーズ船のトイレ洗浄に関する大規模な潜伏調査事例から、トイレ洗浄とノロウイルスのアウトブレイクとの関連性について考察します。

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レストランでのノロウィルス防除のベストプラクティスとは?

前記事では、米国のレストランでのノロウィルスのアウトブレイクを防ぐためには、従業員の教育がいかに重要かを紹介しました。では、具体的にどのような従業員教育がベストプラクティスとなるのでしょうか?この記事では、米国FDAの職員が行ったリスクアナリシスの結果に基づいて、その疑問に答えます。

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レストランのポリシーによるノロウイルス感染率の違い

 世界中のレストランで頻発するノロウイルスによる食中毒は、主にウイルスに感染した従業員が原因で起こります。この問題を解決するためには、レストランにおけるノロウイルス対策が欠かせません。では、どのような対策が最も推奨されるのでしょうか?米国のCDCは、ノロウイルスのアウトブレイクを経験したレストランで実施されていた従業員教育と衛生対策に注目し、食中毒リスクを低減する要因を探求しました。

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ノロウイルス感染後、実際に何日間排出が続く?

 ノロウイルスに感染した後、私たちは実際にどれくらいの期間ウイルスを排出し続けるのでしょうか?治癒後も排出が続くと言われるノロウイルスに関する情報は多いですが、具体的な日数や期間に関する詳細データは意外と少ない。そんな中、約15年前の2008年にテキサス州ヒューストンのベイラー医科大学で発表されたこの研究は、今でもその価値を持っています。アトマー博士らのチームは、当時としては先進的な高感度リアルタイム定量PCRを使用。その結果、ノロウイルスは治癒後、驚きの最長8週間も糞便中に検出されることが確認されたのです。

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食中毒の裏側:米国レストランでの発生原因、従業員の健康状態が鍵を握る

 レストランで食事をする時、従業員の健康状態を気にしたことはありますか?実は、米国で発生する食中毒の約40%が体調不良の従業員から起きているという事実があります。今回発表されたCDCの調査によると、経営者の92%が従業員に体調不良時の報告義務を課していると回答しましたものの、その方針が明文化されている店舗は66%にとどまります。更に驚くべきは、FDAが推奨する「休職が必要な5つの症状」を全て盛り込んだポリシーを採用している店舗はわずか23%だということです。

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食中毒細菌の歴史を探る:1977年以降に認識された食中毒細菌シリーズの第3作、ノロウィルス

  1977年以降に認識された食中毒細菌の歴史シリーズ3記事目の本記事では、ノロウィルスに焦点を当ててお届けします。1972年には既に胃腸炎の原因として知られていたノロウィルスですが、2002年に新属名として国際的に認知され、食中毒統計や論文で取り上げられるようになりました。この記事では、ノロウィルスの発見と研究史を解説します。

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ノロウイルスによる65歳以上高齢者の死亡率

 ノロウイルスの症状は通常、軽症で、感染者の多くは完治し、長期の後遺症はないとされています。しかし、65歳以上の高齢者の場合は、ノロウイルス感染により、死亡するケースもあります。では、ノロウイルスによってどれぐらいの人数の高齢者がなくなっているのでしょうか?実は、これに関する統計は国際的にあまり存在していません。そこで、英国健康保護局のハリス博士らは、ノロウイルス感染によるを高齢者(65歳以上)の死亡数を推定しました。

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