食中毒菌の本来の棲家さえ理解すれば、その性質(食中毒発症のパターン、増殖特性、殺菌抵抗性、薬剤抵抗性、検出培地の原理等)は有機的に結び付けて整理することができます。ここでは、これらを芋づる式に理解するコツを概略的に説明します。また、一般生菌数、大腸菌群、変敗乳酸菌など、食中毒細菌以外の基礎事項についても解説します。

基礎講座ー食品微生物学の基礎
酵母とカビについて

生物学的位置づけ  ここで食品微生物の中で、細菌以外の重要な微生物である酵母とカビについて簡単に説明する。  酵母、真菌、キノコは、互いにかなり近いグループである。酵母とカビは原核生物の細菌よりもずっと複雑な細胞構造を持 […]

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食品関連代表的グラム陽性菌 乳酸菌

本記事では、食中毒細菌以外で、食品に関連する代表的なグラム陽性細菌の代表格として、乳酸菌について説明する。  チルド流通包装食品の普及に伴い、変敗乳酸菌による変敗事故やクレームが増加している。一般的に微生物の教科書では、 […]

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食品関連グラム陰性細菌(食中毒細菌以外)大腸菌、大腸菌群

本記事では、食中毒細菌以外で、食品に関連する代表的なグラム陰性細菌の代表格として、大腸菌と大腸菌群について説明する。 大腸菌とは  大腸菌自身はヒトにとって無害である。健康人の腸内からごく普通に検出される。ヒトが排泄する […]

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私たちの身の回りの微生物数(一般生菌数)

食品に関わる微生物について個別に説明する前に、まず食品や糞便にどのくらいの数の微生物がが存在しているか(一般生菌数)にについて少し理解を深めておこう。 一般的に新鮮な魚や野菜には、 103から104cfu/gの生菌数が存 […]

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培地成分の読解力の必要性

微生物検査を行っている検査スタッフが培地の原理をあまり理解せず、単に培地メーカーのマニュアルに従って検査をしているだけの場合が多い。微生物培地組成についての読解力の重要性を理解していただきたい。食中毒菌の検出には、選択と […]

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グラム陽性菌と陰性菌-概略のまとめ

前記事までの説明は、少しおおざっぱなところもあるが、グラム陽性菌とグラム陰性菌の大まかな特徴と、これらの食中毒菌としての特性を一つの流れとして理解するために説明をした。もちろん陸上にもグラム陰性菌は生息する。陸上環境でも […]

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グラム陽性菌と陰性菌ー食中毒菌として

 さて、以上述べた2つの細菌の違いは、食中毒菌としての側面でも、大きく関連してくる。食中毒菌は毒素型食中毒菌と感染型食中毒菌に2分できる。毒素型食中毒菌とは、菌が作り出す毒素が食品中に蓄積して、ヒトがその毒素を食品ととも […]

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グラム陽性菌と陰性菌ー化学物質に対する耐性の違い

 前記事で述べたグラム陽性菌と陰性菌の細胞表層構造の違いは、細菌の化学物質に対する耐性の違いにも直結する。大まかに述べると、グラム陽性菌は化学物質に弱く、陰性菌は強い。陰性菌では外膜がさまざまな化学物質の侵入を防ぐバリア […]

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グラム陽性菌と陰性菌ー構造の違い

ここで、グラム陽性菌と陰性菌の細胞構造の違いについて簡単に述べておきたい。あまり、詳しく述べるつもりはないが、構造の基本的理解が、これら2種類の細菌の生息環境、性質、食品衛生上の管理の観点に密接に関連してくるので、要点だ […]

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グラム陽性菌と陰性菌ードライとウェットでの生き残りやすさ

 大腸菌、サルモネラ菌などのグラム陰性菌は乾燥した固体表面が苦手である。基本的に水っぽいところに生息する水生細菌の仲間に近いといってよい。私は時々、大学のトイレのノブに大腸菌の汚染があるかどうかを調査するが、ほとんど大腸 […]

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