■ 世界最新ニュース
リコールされたサラダのリステリア菌株は次世代シークエンサー解析により数年前の原因不明食中毒事件とリンクされた(米国)
あけましておめでとうございます。さて、早速ですが、昨年暮れに 米国CDCによりサラダによるリステリア食中毒の原因究明に関する興味深い発表が2件立て続けにありました。いずれも、リコール株→次世代シークエンサーでの 全ゲノムシーケンス(WGS)分析 →過去の原因不明リステリア症患者分離株の遺伝子型とデータベース照合で一致→数年前まで遡る未解決食中毒事件の遡及的解決、とういう流れです。食品製造業者は食品への病原菌の混入でリコールが起きた場合、それがリコールだけでは終わらず、過去の食中毒事件の責任が問われる時代に入っていることを示しています。
ノルウェーのスモークサーモン工場でのリステリア菌汚染実態
リステリア菌食中毒の感染経路として、生ハムやナチュラルチーズなどが頻度の高いものとして挙げられます。その他にも、野菜や果物、加熱せずに消費者がそのまま食べるready-to-eat食品なども感染経路となります。スモークサーモンも感染経路のひとつです。2021年の10月に、ノルウェーの海洋研究所は、ノルウェー食品安全局の委託を受けて、サケ切り身の加工処理施設におけるリステリア菌の大規模な汚染調査結果を公表しました。
鶏肉のカンピロバクターの汚染をめぐる英国大手スーパーの熾烈な公表競争と小規模小売店舗の汚染格差の実態
ある国でのカンピロバクター腸炎の食中毒発生確率は、食鳥処理場でのカンピロバクターの菌数レベルによって決定されます。今回紹介するのは、英国における先進的な取り組み事例です。「カンピロバクターが1gあたり1,000cfuを超える」鶏肉を全体の7%以下に抑えることを目標としています。鶏肉のカンピロバクター汚染率の公表義務により、大手スーパー間で熾烈なカンピロバクター汚染率公表競争が繰り広げられています。一方で、小規模小売店舗の実態についてはあまり知られていません。本記事では、その実態について詳しく紹介します。
米国とドイツの食品安全に対する消費者意識基本調査-食品微生物学の視点でピックアップ (ニュース)
先週立て続けに、米国FDAとドイツ連邦リスク評価研究所から、食品安全に対する消費者意識基本調査の結果が公表されました。以下に、特に食品微生物学の観点から、サルモネラ、大腸菌、カンピロバクター、リステリアなどの食中毒菌に対する消費者の認知度などを中心に、要点をピックアップします。
米国野菜サラダでのリステリア菌の混入によるリコール(ニュース)
10月29日米国 FDA の発表によると、米国の10の州で袋入りサラダのリステリア菌(Listeria monocytogenes)の混入によるリコールが行われています。Dole Fresh Vegetables、Incは、ジョージア州の農業省が実施したランダムサンプルテストでリステリア菌の自社サラダ製品に陽性結果が出たため、10月29日に4つのブランドの袋入りサラダ製品をリコールすることを決定しました。
米国の食中毒発生状況ーもう1つのサルモネラ菌食中毒の原因食品はサラミソーセージ(ニュース)
ここ数週間では、米国で最も関心事のある食中毒事例は先記事お伝えしたメキシコから輸入された玉ネギによるサルモネラ菌広域食中毒です。一方で、発生件数は少ないですが、現在、複数州で、サルモネラ菌食中毒が米国では発生しています。最初の報告は9月18日にはじまり、現在までに8州で合計21人が感染し3人が入院しています。患者の大半が18歳以下の若者です。発熱、嘔吐、下痢などの症状が出ても、 医者にかからない患者が多数想定され、 CDC は実際の患者はこの数字もよりもはるかに高いと推定しています。
食中毒菌サルモネラ菌の感染力を逆手にとって、癌の最新治療法として利用(論文)
食中毒菌のサルモネラ菌の感染力を逆手にとって、サルモネラ菌を正義の味方に使う論文が,2021年10月21日にネイチャーコミュニケーションに出版されました。サルモネラ菌を癌治療に使おうというものです。 マサチューセッツ大学アマースト校の研究グループの研究です。
米国のサルモネラ菌による大規模食中毒の原因食品と感染経路がようやく分かった!メキシコから輸入の玉ねぎが原因か?(ニュース)
ここ数ヶ月間、全米各州でサルモネラ菌による原因不明の胃腸炎が発生していました。この大規模食中毒の原因と感染経路がようやく解明されつつあります。まずは食中毒の規模ですが、 CDC の10月23日時点での発表によると、全米にまたがるサルモネラ菌による大規模食中毒は、全米37州で652件であり、入院患者は129人に上るとしています。今回の大規模食中毒は、ここ一か月間、原因不明のサルモネラ中毒と米国では報道されてきていました。しかし、この度ようやく CDCとFDA がその原因を特定しつつあるようです。
Salmonella血清型Enteritidis 世界規模の大規模食中毒拡散(パンデミック)株の起源が分かった!
1980年代には、家禽製品に関連するSalmonella血清型Enteritidis(SE)によるサルモネラ菌菌感染症パンデミック規模で世界中に広がりました。なぜこの血清型によるアウトブレークが世界中に急速に広がったかについては、科学的には謎でした。本記事紹介する論文はこの謎に答えた論文です。ジョージア大学のリー博士らの研究です。
腸管出血性大腸菌(STEC)の血清型O157中心検査はもう古い?(論文)
腸管出血性大腸菌の検査については、過去20年間、血清型O157を中心に検査が実施されてきました。しかし、腸管出血性大腸菌の食中毒はO157に限定されず、他の多くの血清型によってもおきていることが過去10年間の食中毒事例で明らかとなってきました。現在、各国の衛生機関で中心的に行われている血清型O157を中心とした検査は時代遅れになりつつあります。本記事ではこれに関連した論文を紹介します。









