■ 世界最新ニュース
米国野菜サラダでのリステリア菌の混入によるリコール(ニュース)
10月29日米国 FDA の発表によると、米国の10の州で袋入りサラダのリステリア菌(Listeria monocytogenes)の混入によるリコールが行われています。Dole Fresh Vegetables、Incは、ジョージア州の農業省が実施したランダムサンプルテストでリステリア菌の自社サラダ製品に陽性結果が出たため、10月29日に4つのブランドの袋入りサラダ製品をリコールすることを決定しました。
米国の食中毒発生状況ーもう1つのサルモネラ菌食中毒の原因食品はサラミソーセージ(ニュース)
ここ数週間では、米国で最も関心事のある食中毒事例は先記事お伝えしたメキシコから輸入された玉ネギによるサルモネラ菌広域食中毒です。一方で、発生件数は少ないですが、現在、複数州で、サルモネラ菌食中毒が米国では発生しています。最初の報告は9月18日にはじまり、現在までに8州で合計21人が感染し3人が入院しています。患者の大半が18歳以下の若者です。発熱、嘔吐、下痢などの症状が出ても、 医者にかからない患者が多数想定され、 CDC は実際の患者はこの数字もよりもはるかに高いと推定しています。
食中毒菌サルモネラ菌の感染力を逆手にとって、癌の最新治療法として利用(論文)
食中毒菌のサルモネラ菌の感染力を逆手にとって、サルモネラ菌を正義の味方に使う論文が,2021年10月21日にネイチャーコミュニケーションに出版されました。サルモネラ菌を癌治療に使おうというものです。 マサチューセッツ大学アマースト校の研究グループの研究です。
米国のサルモネラ菌による大規模食中毒の原因食品と感染経路がようやく分かった!メキシコから輸入の玉ねぎが原因か?(ニュース)
ここ数ヶ月間、全米各州でサルモネラ菌による原因不明の胃腸炎が発生していました。この大規模食中毒の原因と感染経路がようやく解明されつつあります。まずは食中毒の規模ですが、 CDC の10月23日時点での発表によると、全米にまたがるサルモネラ菌による大規模食中毒は、全米37州で652件であり、入院患者は129人に上るとしています。今回の大規模食中毒は、ここ一か月間、原因不明のサルモネラ中毒と米国では報道されてきていました。しかし、この度ようやく CDCとFDA がその原因を特定しつつあるようです。
Salmonella血清型Enteritidis 世界規模の大規模食中毒拡散(パンデミック)株の起源が分かった!
1980年代には、家禽製品に関連するSalmonella血清型Enteritidis(SE)によるサルモネラ菌菌感染症パンデミック規模で世界中に広がりました。なぜこの血清型によるアウトブレークが世界中に急速に広がったかについては、科学的には謎でした。本記事紹介する論文はこの謎に答えた論文です。ジョージア大学のリー博士らの研究です。
腸管出血性大腸菌(STEC)の血清型O157中心検査はもう古い?(論文)
腸管出血性大腸菌の検査については、過去20年間、血清型O157を中心に検査が実施されてきました。しかし、腸管出血性大腸菌の食中毒はO157に限定されず、他の多くの血清型によってもおきていることが過去10年間の食中毒事例で明らかとなってきました。現在、各国の衛生機関で中心的に行われている血清型O157を中心とした検査は時代遅れになりつつあります。本記事ではこれに関連した論文を紹介します。