■ 世界最新ニュース
米国で再びアイスクリームによるリステリア食中毒
米国では、今年の8月に米国で再びアイスクリームによるリステリア食中毒が発生しました。患者はニューヨーク州とペンシルバニア州と別々の州に在住ですが、同じメーカーのアイスクリームを食べてリステリア症になったと推定されています。この記事では、この事件の概要を説明し、またなぜアイスクリームでリステリア症になるのかについても簡単に解説を加えたいと思います。
Netflixでの新配信ドキュメンタリー『ポイズニング: 食に潜む汚れた真実』について
8月2日、Netflixで配信が開始されたドキュメンタリー『ポイズニング: 食に潜む汚れた真実』は、過去に米国で発生した主な細菌性食中毒事件に焦点を当てています。この作品には、食中毒の被害者の実際の映像や声が収録されており、ブログだけでは伝えきれない食中毒の真実の恐ろしさや実態が詳しく描かれています。腸管出血性大腸菌、リステリア、サルモネラなどによる細菌性食中毒が、普通の子供や十代の若者の人生にどれほどの重大な影響をもたらすか(死亡や後遺症を含む)、その社会的責任の重さを痛感させられる作品となっています。このドキュメンタリーを、日本の食品企業の品質管理担当者も含め、多くの人に見ていただきたいと思います。
再発!生のクッキー生地でサルモネラ食中毒(米国事例)
米国で、生の小麦粉生地を原因とするサルモネラ食中毒が再発しています。以前にも当ブログでは生のクッキー生地によるサルモネラ食中毒や腸管出血性大腸菌の問題について触れてきましたが、今回、再度、食中毒がおきてしまいました。米国での生のクッキー生地の摂取に対する注意喚起は、まだまだ必要なようです。
新基準!米国でパン粉をまぶした生鶏肉にサルモネラ菌の微生物規格設定
米国農務省が2023年4月25日に発表した続報によると、パン粉をまぶした生鶏肉製品において、サルモネラ菌の微生物規格基準が最終的に設定されることを決定しました。この新基準は、2022年8月に発表された方針を基礎とするものです。この基準によれば、鶏肉の詰め物やパン粉付け前に、1cfu/gのサルモネラ菌の陽性反応が出た製品は、店頭に並べられないことになります。また、このような汚染が見つかった製品は回収しなければならなくなります。この重要な規制変更について解説します。
【要注意】生の小麦粉生地でサルモネラ食中毒が発生!(米国事例)
米国で生の小麦粉生地によるサルモネラ食中毒が報告されています。以前、当ブログでは生のクッキー生地による腸管出血性大腸菌食中毒の事例を取り上げましたが、今回はサルモネラが原因となっています。現在のCDCの発表内容をもとに、最新情報をお届けします。
魚肉練り製品でリステリア食中毒発生(デンマーク)
デンマークで発生したリステリア菌の集団感染の原因食が魚肉練り製品であることが判明しました。2022年8月中旬から10月にかけて、デンマークでは、リステリア菌の同一遺伝子型を原因とするリステリア症患者7人を記録しました。これらの患者から採取したリステリア菌の遺伝子型は魚肉練製品から分離されたリステリア菌の遺伝子型と一致しました。
サーモン寿司を原因とするサルモネラ食中毒発生(米国)
2022年10月19日、米国FDAは、カリフォルニア州およびアリゾナ州で、寿司レストランで提供された新鮮な生鮭を原因としたサルモネラ食中毒が発生していることを報告しました。現在、米国FDAは、CDCおよび州・地域の衛生機関とともに調査中です。
米国は生鶏肉のサルモネラ菌の微生物規格基準設定の検討を開始
米国農務省(USDA)の食品安全検査局(FSIS)は、生鶏肉中のサルモネラ菌汚染微生物規格基準設定に関しての検討を着手しました。2022年10月14日、鶏肉製品に含まれるサルモネラの制御を検討するための新戦略として「規制の枠組みを検討中」と発表しました。この発表の3基本方針の1つに鶏肉のサルモネラ微生物規格基準の設定が盛り込まれています。生鶏肉中のサルモネラ菌に関しての微生物規格基準を設定することに消極的だったUSDAの画期的な方針転換と言えそうです。
ウェンディーズのハンバーガーのロメインレタスが腸管出血性大腸菌の広域食中毒の感染経路として浮上(米国)
米国CDCは、2022年8月19日、米国複数州で発生中の腸管出血性大腸菌O157:H7の広域食中毒の感染経路として、ウェンディーズ( Wendy’s restaurants)のハンバーガーに使われているロメインレタスの可能性があると発表しました。特定の食品がこの集団発生の原因であることはまだ確認されていませんが、患者の聞き取り調査によると、多くの感染者が、発病前にウェンディーズ でロメインレタスを使ったハンバーガーやサンドイッチを食べたと報告しています。
パン粉をまぶした生鶏肉にサルモネラ菌の微生物規格基準設定(米国)
日本でも米国でも生の鶏肉を原因とするサルモネラ菌やカンピロバクターの食中毒は深刻な問題です。ただし、鶏の生肉は、消費者が加熱調理をする前提で販売しています。したがって、これまで生の鶏肉については、サルモネラ菌やカンピロバクターに関する微生物基準は設定されていません。 これに対して米国ではかねてから消費者団体や有名弁護士事務所が農務省に対して微生物規格基準を設定するように、強い要望書が提出されていました。この度、生の鶏肉を用いた小麦粉製品について、初めてサルモネラ菌についての微生物規格基準が設定されることになりました。