ノロウィルスおよびその他ウィルス関連
ノロウィルスの腸内感染メカニズムに腸内細菌が役割を果たしている

前回、ノロウィルスの人工培養が世界で初めての成功例の論文を紹介しました。実は、この論文の前にも、ノロウイルスの培養や感染機構に関して重要な論文があります。今回紹介する論文で用いた細胞は腸管上皮細胞でははく、免疫をつかさどるB細胞です。

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ノロウィルスおよびその他ウィルス関連
ノロウィルス感染メカニズムや予防・治療研究の悲願ーノロウィルスの培養

 ノロウィルスの感染メカニズムの解明や予防・治療方法の確立(薬の開発など)にはまずはノロウィルスが培養できることが不可欠です。2016年の8月、ノロウィルス研究におおきな進展が見られました。これまで培養できないと考えられていたノロウィルスの培養に成功したニュースが世界を駆け巡りました。

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カンピロバクター
鶏もカンピロバクターで下痢をすることがある

今回はちょっとユニークな論文を紹介します。カンピロバクターはヒトに感染すると下痢や発熱などの腸炎を起こしますが、養鶏場で飼育されている健康な鶏にとって無害であると考えられています。つまり健康な鶏の腸内にカンピロバクターが生息していても鶏には感染せず、無症状と考えられています。このことについてはこれまでいくつかの実験でも確かめられています。また、世界中の養鶏場での実態でもそのことは確認されています。

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カンピロバクター
カンピロバクターのバイオフィルム戦略とは?

カンピロバクターは微好気性の性質であるため、空気中の酸素濃度では徐々に死滅します。環境中で様々なストレスにより損傷菌状態、もしくは、VBNC(生きているが培養できない細胞) になっていることも知られています。しかしこれらの損傷菌状態や VBNC が実際に感染経路として役割を果たし、感染を起こすことができるかについてはまだ議論の余地があるところです。

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カンピロバクター
カンピロバクター食中毒の感染経路は鶏肉以外もあるの?

カンピロバクター食中毒の原因となる食べ物は鳥刺しなどの鶏肉。一般的に私達はこのように考えています。しかし、カンピロバクターは養鶏場の鶏だけではなく、 牛、豚、羊、ヤギなどの家畜や、野生動物、野鳥などの腸内からも頻繁に検出されます。だから私たちの食品流通の過程で、これらの動物の肉などが感染経路になっても不思議ではありません。ではカンピロバクター食中毒が鶏肉由来である割合は統計的に果たしてどれぐらいでしょうか??今回はこのことに関する論文を紹介してみたいと思います。

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腸管出血性大腸菌
腸管出血性大腸菌O157はどのような場合、畑の土壌中で長期間生残するのだろうか?

腸管出血性大腸菌O157の感染症の主な感染経路は、牛肉を原因とした経路です。その他に、牛の糞を介して、畑の土、環境水などで生存し、野菜などに二次汚染し、生野菜やサラダなどの食べ物が感染源となる事例もあります。ところで腸管出血性大腸菌O157が畑の土壌中で長い間、生存するためにはどのような条件が必要なのでしょうか?この問題について、オランダのグローニンゲン大学のバン・エルサス博士らが、土の中に存在する微生物の多様性と栄養物をめぐる競合関係が重要な役割を果たしていることを明らかにしました。

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腸管出血性大腸菌
腸管出血性大腸菌感染症は家畜と無関係の食品を感染源とする感染経路の可能性はどれくらい高い?

腸管出血性大腸菌が家畜から放出された後、食品流通過程の二次汚染により、まったく無関係の食品を原因として感染経路となる可能性があるのでしょうか?言い換えれば、腸管出血性大腸菌O食品汚染は、原因となる家畜とはまったく無関係の感染経路からどれくらい食品に混入してる可能性があるのでしょうか?

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腸管出血性大腸菌
腸管出血性大腸菌O157感染症の感染経路としての小麦粉を使ったクッキーの生地

腸管出血性大腸菌O157の主な感染経路は、牛肉を感染源とした食べ物以外では、家畜の糞などを介して、畑の土、環境水を通じて汚染が広がった野菜などです。しかし、一見牛肉とは無関係の食品を原因として感染が起きる事例もあります。アメリカでも、 2009年にこのような例があります。市販のパック済クッキーの生地による食中毒です

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サルモネラ
サルモネラ菌はどうやって腸内細菌との競合に打ち勝ち、感染を引き起こすのか?

人がサルモネラ菌感染し、サルモネラ菌胃腸炎をおこす場合、感染メカニズムとして、ヒトの腸管上皮細胞への侵入メカニズムについてはよく知られています。しかし、サルモネラ菌潜伏期間中にサルモネラ菌が腸内細菌とどのように競合しているかについては、あまり知られていませんでした。UC Davisのウィンター博士たちが2011年にnatureに発表した論がそのメカニズムの一端が明らかになしました。

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■ 過去20年間の注目論文
世界の過去20年間の食品微生物学注目論文

食品微生物学分野で世界的にインパクトをもたらした論文を紹介します。およそですけども15年ぐらいの範囲で過去を遡って、非価値の高い論文と判断できるものを紹介していきます。

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